見学ポイント
防音設備アレコレ
隣の部屋からの防音
ワンルームマンションは、まず2部屋のスペースを先に作り境界壁で仕切ってワンルーム2部屋分として建築することが多い(通称:2戸イチ)。これは、1部屋ずつコンクリート壁で囲んで建築する場合に比べて経済的であり、将来的にファミリー向けの間取りにもすぐに変更できるようにするためだ。そのためこの場合、片方のコンクリート壁のに比べて、もう片方の境界壁は強度や防音性が落ちる。壁を叩いてみると音の違いがわかる。
防音性(建物構造より)
木造 < 軽量鉄骨造 < 重量鉄骨造 < 鉄筋コンクリート造 < 鉄骨鉄筋コンクリート造
外部の音からの防音
「二重サッシ」はサッシとサッシの間に空気層ができるため、断熱性に優れ結露を防ぎ、防音性も高い。また1つのサッシに2枚のガラス取り付けた「ペアガラス」も遮音性・断熱性にすぐれ都会の騒音・暑さから守ってくれる。どちらもガラスを割ってクレセント(内鍵)をはずす「ガラス破り」犯罪防止効果もある。
上下階からの防音
自分の上下階の住人の足音や物を落とした音も気になるものだ。カーペットやコルクタイル仕様ならこうした音を吸収しやすく防音効果が見込まれる。またフローリングも多くは二重床で“上げ底”の形状をとり、コンクリート床面に直接音が伝わらず上下階への音漏れもシャットアウトしてくれる(素材や種類も影響)。
ただし床面(コンクリート)直張りのフローリングやクッションフロア(CF)仕様なら足音や物を落とした音が直接床面に伝わり響いてしまう。どうしても上階からの音が気になってしまうなら最上階を選ぶのも方法のひとつ。
部屋の中の防音
共用廊下を歩く音や話し声、冷蔵庫の冷却ファン、浴室の換気扇の音など、室内にいても聞こえてしまう音もはじめは慣れないもの。学生生活の中で定期試験の勉強や研究に没頭しているときは、ちょっとした音でも気になってしまうこともある。これを避けるなら、居室とキッチン部分を仕切る扉がある部屋(1Kタイプ)を探したい。仕切り扉が浴室や冷蔵庫のあるキッチン換気扇から発生する音を小さくし、また室内の冷暖房効率も上がり、電気代も押さえられる。
その他
エレベーターや自動ドアの周りは、音に加えて振動にも注意したい。機械の周辺の壁は、音や振動を防ぐため壁を厚くするよう建築基準法で規定されているが、すべてをシャットアウトできるわけではない。そのため周辺の部屋は、他の部屋と比べて家賃が安めに設定されていることもある。音を気にするなら確認すべき点だ。
またマンションエントランスやエレベーター前、階段などの人が集まってしまう場所はは、足音や話し声がどうしても気になってしまう。